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HOME > 講義・ワークショップ > 講義・ワークショップ等の報告 > 第4回「高度専門キャリア形成論Ⅰ・Ⅱ」の報告です

講義・ワークショップ講義・ワークショップ等の報告

第4回「高度専門キャリア形成論Ⅰ・Ⅱ」の報告です

2013年09月27日

第4回高度専門キャリア形成論+第1回ワークショップ+第1回キャリア懇談会が、9月13日(金)に開催されました。

 日時 平成25年9月13日(金) 16時20分~19時00分
 場所 東京海洋大学品川キャンパス白鷹館2階多目的ルームⅠ

今回は、いつもの高度専門キャリア形成論の第4回目講義に引き続いて、今年度の第1回目ワークショップ(インターンシップ修了者2人による就業体験報告)および企業の方々との情報交換会が開催され、盛りだくさんのイベントとなりました。また、総勢70人以上の方々に参加していただき、情報交換会も企業トップの方を含む10名以上の方々と学生・PDとが、活発な意見交換ができた有意義な時間となりました。そして、講義とワークショップおよびキャリア懇談会の全行程は、瀬川先生の軽妙な司会進行で恙なく進行することができましました。

※第1回ワークショップおよびキャリア懇談会についての報告は、別途「講義・ワークショップ等の報告」をご覧ください。

1.開会のご挨拶

最初に、キャリア開発室長の小川先生から開会のご挨拶がありました。
まず、今回のイベントに大勢の方々のご参加がいただけたことについてお礼が述べられ、「今日では、博士号を持っている人達が、世界中の現場でたくさん働いている。日本でも世界でも、博士が活躍することが益々期待されている。」と話されました。

2.「高度専門キャリア形成論」の講義

 「 あなたは日本で終わるのか ~博士号と共に世界で活躍する~ 」
  アンドリュー・ガン 氏(株式会社リバネス)

続いて、瀬川先生から本日の講師の略歴紹介があり、アンドリュー・ガン氏の登壇となりました。
ガン氏は、海洋大で博士号を取得されています。ガン氏は初めに、本日の講義の目的として「日本の若者は、もっと海外で活躍する機会があることに気付いて欲しい。」と言われました。ガン氏は、科学と技術が子供の頃から好きで、趣味は笛とテニスだそうです。また、「学生時代から科学を世界へ繋げる仕事がしたいと考えており、次第にScience->Global->Businessの流れを橋渡しする仕事をやってみたいと思うようになった。その後、博士課程3年の時に出会ったリバネス社の影響で、Science Bridge Communicatorになろうと決意した。」と、現在の仕事に至った経緯を説明されました。

次に、スライドを使ってリバネス社の事業内容について紹介がありました。
リバネス社では、「仕事とは、仕事を仕掛けること。そして、各人がビジョンを持っていること。」を大切にしているそうです。主な事業として、教育、人材開発、技術の3分野を得意としていると説明がありました。
ガン氏は、日本での成功事例として3つ紹介されました。
 ①伝統的なものをScience Mediaに乗せて事業拡大を図った。
 ②ロボティックスで物作りの面白さを伝えた。
 ③古い技術を宣伝して新たな展開を図った。
また、シンガポールでの成功事例も3つ紹介されました。
 ①NUS、NTUの各大学で講義やトレーニングを実施している。
 ②日本で既に培った技術を中学生達に伝える実験教室を開催している。
 ③研究拠点の設立サポートと研究者の取り込みを実現した。
現在は、マレーシア支店を設立しようとしているので、とても忙しいとのことです。

ここで、「海外に行きたい人は?」と会場内に質問したところ、1~2人しか手を挙げなかった。
ガン氏は、そのことに驚いたようで、とても残念だと言っていました。そこで、なぜ海外を目指す必要があるのかについて次のように説明されました。
 ● 日本はイノベーションと技術が世界のトップレベルであった。でも、それは10年前の話である。
 ● 大企業以外にも凄い技術が日本には沢山ある。でも、海外に発信していないことがもったいない。
 ● 最近は、韓国、中国が急速に台頭してきている。
「だから、若者が海外に行って、日本の素晴らしい技術を世界に発信して欲しい。」とガン氏は訴えていました。

続いてガン氏は、質問に答える形式でいくつかの具体的にやるべきことについて説明されました。
Q:なぜ東南アジアへ行くべきなのか?
A:それは、東南アジアの各国は成長中であり、しかも成長の速度は昔より速くなっているからだそうです。それが魅力的であり、チャンスもたくさんある。
Q:では、何をしなければならないのか?
A:それは、①発信すること、②体験すること、③探索すること、の3つ。そして、新しい仲間を作り、新しいアイデアと可能性を探り、自分の属する社会の可能性を高めることをして欲しい、と日本の若者たちへの期待を述べられました。
Q:そして、いつやるの?… (今でしょ!)で、締め括られました。

ガン氏の誠実さと、旺盛な好奇心と、意欲溢れる行動力が、とてもよく伝わった講演でした。

《以下は、引き続いて行われた質疑応答の要約です。》
Q/A-1 様々な活動の資金はどこから得るのか?
100社以上の応援企業がリストアップされており、そこから資金が得られる。また、直接出資してもらう場合もあり、冊子を作成して大学等に送付したりもしている。また、若手応援プロジェクトでは、若手研究者のアイデアを企業に紹介し、大学と企業の橋渡しをすることで、企業から出資を得る場合もある。
Q/A-2 日本人が海外に出ていくときのメリットとネガティブポイントは?
メリットは、物の品質がまだ高いこと、真面目であること、時間を守ること等。また、ネガティブポイントは、交渉等で表現が曖昧なことであり、ハッキリ言わなければならないときは言うことが必要だ。
Q/A-3 海外に出ていくときに、その国に関する知識はどの程度必要か?
あまり必要ではない。まず、やることが大事!(探検することが重要)
Q/A-4 リバネス社に入社するために必要なことは?
何をやりたいかがハッキリしている人を求めている。それと、パッション(情熱)が必要。
Q/A-5 中国に進出する予定はあるか?
是非、やりたい。「意欲があれば、申し出てください。一緒にやりましょう!」

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